ビールのTVコマーシャル、見たことあるかと思いますが、ビールをあの気持ちよくゴクゴク飲み干すシーン! 私などは、思わず生ツバ、ゴックン…してしまいます。
あの場面、「ゴクゴクゴク…」という効果音が入っているのですが、飲酒を誘因するということで、今後、ビールメーカーの自主規制で、「ゴクゴクゴク…」効果音、無くなる方向にあります。
アルコールに関する国の方針で、アルコール健康障害対策基本法というものが設置されています。
それに伴い酒業界内でも自主的に基準を設け、不適切な飲酒の誘因を防止しようと色々な案が出されていまして、その一環でコマーシャル等にも影響が出ています。
お酒の自動販売機も、街中からドンドン減っていると思います。
お酒の販売免許の更新の研修では、「お酒を扱う生業として気をつけなければならないこと」、「遵守しなけければならないこと」のお話を必ずいただきます。
お酒には、社会的にマイナスイメージもあるため、私達のお酒業界では、お酒に関する犯罪防止に関して、それを取り締まる警察にも積極的に協力するようにしています。
よく、駅前や道路で、「飲酒運転撲滅!」「未成年者の飲酒撲滅!」などの旗と共にティッシュを配ったりニュースをテレビや新聞で見かけることあるかと思いますが、私達酒屋も協力して配ったりしています。
実際、飲酒運転事故数はこの10数年間で格段に減りました。
平成12年には飲酒運転事故が26,000件ありましたが、平成26年統計では4,100件です。
減った原因として、法律による罰則の強化と地道な撲滅運動によるところとされています。
それでも飲酒運転事故による死亡者数は年間200人に及び、「薬物が危険ならアルコールも危険では…」という意見もあります。
ゲートウェイドラッグ理論、というのがありまして、
危険な薬物の使用を誘導するための入り口となる薬物のことを指し、酒・タバコ・有機溶剤・脱法ドラッグ・大麻などが入門薬剤となっているという理論です。
また最近ではエナジードリンクの多用がアルコール依存症のきっかけにつながる危険性も唱えられています。
「覚せい剤をはじめ、こういう違法薬物を使用する人達の多くは、いきなり覚せい剤使用する様になった訳ではなく、最初はソフトドラッグ、お酒やタバコなどが入り口だった人も多くいる…」
とのことです。
お酒を扱うものとして社会的道徳的役割もしっかり認識していかなければいけません。
組合でも、お酒を拡売する上では逆行するかもしれませんが、社会的役割を果たすために、未成年者飲酒防止の注意喚起、自動販売機の撤廃、などを自主的に取り組んできました。
お酒にはネガティブなイメージだけでなく、人を幸せにすることや、社会を明るくすることにも充分に貢献できます。
今後もそうした役割を担っていること認識して、真摯な姿勢で仕事をしていきます。