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沼津経営塾

お互いに切磋琢磨して、人生をより良いものにしていきたい。コツコツ学ぶ仲間の集いです。月1回沼津三島にて勉強会を開いています。

声をかけさせて頂く

’19年 2月 8日           鳥居直樹

おはようございます。。

お読みいただき、また、親身になってコメントして下さり、どうもありがとうございます。

一週間、私の拙いブログに おつき合いいただき、どうもありがとうございました。

七日目、よろしくお願いします。

「声をかけさせて頂く」

 私がタクシードライバーとして仕事をして、今、8年めになります。

 ただ、その車内での お客様との会話は、もっとも少ないほうだと思います。今まで、乗車いただいたお客様と、最低限の会話のやりとりだけをして来ました。

 その中で、もっとも必要なことは、目的地やコースについてです。

 もちろん、お客様から話しかけられれば、会話をしています。しかし今まで、お客様から話しかけられる事がなければ、そして、そのお客様が一名様の場合、目的地へ着くまでの車内は、沈黙の状態でした。

 しかし最近、(これで良いのだろうか?)と思っています。

 一名のお客様が乗車され、目的地とコースを確認し合ってから、車を出発させる、その後、お客様が黙っていた時に、その日の天気についてでもいいので、一言二言、会話のキャッチボールをしたほうが良いのではないだろうか?

 なぜなら、そのお客様と目的地へ着くまでの間に、何が起こるかは分かりません。ドライバーが体と頭をフル回転させて安全運転していても、万一、事故に巻き込まれてしまう可能性が「ゼロ。」とは、言い切れません。

 万一、そのような非常事態になってしまった時に、円滑に、必要な会話を、お客様とやり取りできるのか?
 見るからに、お客様が同じ日本の方かと思っていたら、日系移民の方だったり、アジアの国の方で、いざ話してみたら意思疎通が難しかった、という事だってあり得ると思います。
 お客様と日本語でスムーズに会話できるのかを確認する為に、車をスタートした後、一言二言 お客様と会話させて頂いたほうがいいのでは、と思うこの頃です。

 今週のブログで紹介させて頂いた、ホスピス長 柏木先生の“癒しのユーモア”の中に、川柳の達人である時実 新子(ときざねしんこ)さんとの対談が載っていて、私は、興味を覚えました。
 私は、そこで紹介されていた、時実先生の“愛走れ”(角川春樹事務所)を入手し、読んでみました。
 この本は、時実先生が70歳の一年間に作られた川柳集です。

 読んでみましたが、国語に精通していなくて、川柳のセンスを持ち合わせていない私には、全句のうち95%は分かりませんでした。

 ただ、その中の一句だけ。- 父(とと)さま 母(かか)さま という章に載っていた

 どの人も 誠実無口 痛いほど

という この一句だけは、
 おそらく、時実先生が生まれ育った岡山県のその村(町?)では、日本の本州の他の地域の田舎と同じように、人々は、いい人をよそおって世間体を気にして、普段、周囲の人と あまり会話しないでいる。それが、時として、時実先生にとって 痛いほど冷たく感じられた。その心境を歌われたのではないか、と想像しました。

 タクシーの話にもどりますが。昨年の大晦日の日にこんな事がありました。

 私は、午後7時半ころに、三島駅北口のタクシー乗場のはな番(先頭)に停車して、お客様を待っていました。(今度の乗務を1本やったら、自宅へ寄って、夕飯を取ろう。)と考えつつ。

 その時、中学生か高校生くらいの年格好の女の子が乗車されました。

 私は、目的地を伺い、車をスタートさせました。“南小林”という目的地までの所用時間は、10分弱です。
 時実 新子先生の句“どの人も 誠実無口 痛いほど”が気になっていましたので、こちらから声をかけさせて頂きました。
  私「今ちょうど、ラジオで、紅白歌合戦をやっているので、もし興味があったら、ラジオを点けましょうか?」
お客様「はい。」
 それで、私は、ラジオのスイッチをオンにしました。スピーカーから、アイドルグループの歌と演奏が流れて来ました。

 闇につつまれた、大晦日の晩は、走っている車は少なかったです。この時は、誰もが(我家へ帰って、家族とともに寛ぎたい。)と思っていたのではないでしょうか。
 根方(ねがた)街道沿いの それぞれの家からは、何となく、団欒のあたたかさがもれて来るようでした。

 10分弱のドライブの後、目的地へ到着しました。
「ありがとうございました。」
「どうもありがとうございました。」

 その時、女の子の表情が、ニコニコして嬉しいように見えたのは、私の気のせいでしょうか?
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 最後まで、読んでいただき、どうもありがとうございました。
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